厚木I.C. |小泉今日子


厚木I.C.厚木I.C.
小泉今日子
ビクターエンタテインメント
発売日 2003-04-23


???1996年にリリースされた『オトコのコ オンナのコ』以来、約6年ぶりとなるオリジナル・アルバム。90年代後半にはシンガーとしての方向性を見失っていた時期もあった彼女だが、高野寛(Nathalie Wise)、宮沢和史(THE BOOM)、永積タカシ(ハナレグミ)、浜崎貴史、曽我部恵一などが楽曲を提供した本作では、いつになく肩の力が抜けた、たおやかで温かい「歌」を表現することによって、大人の観賞に堪えうる、質の高いポップスを確立している。2曲目の「モクレンの花」におけるティン・パン・アレイ(!)など、演奏陣も超豪華な傑作。(森 朋之)

ジャケ写の雰囲気通りには 2006-09-07
6年ぶりのアルバムは、これまでにないほどナチュラルさを前面に押し出した作品となった(2003年作)。

コンセプトは、とにかく良いメロディと良い歌といった感じでこういう路線で1枚作ると、どうなるんだろうという興味を持たずには、いられなかった。またタイトルの厚木は、彼女の出身地でもあり、ジャケの飾らない表情と共に、パーソナルな香り漂う作品なのだろうと考えていた。



作家陣は、かなり豪華で、元サニーデイの曽我部を筆頭に、ブームの宮沢和史、高野寛、元フランイグ・キッズの浜崎貴司、ソウルセットのBIKKEなど錚々たる顔ぶれで、プロダクションは文句のつけようがない。ところがである。どうも通して聴いてみたところ印象に残らない。それぞれの楽曲は、シンプルで流麗なアレンジを施された丁寧な作りなのだが、自分の中に溶け込んでくる心地よさというところまで行き着けない。まずまずだな、とか惜しいなあという印象ばかりなのである。



今回はあくまで歌い手としての表現をしたかったのであろうが、出来れば作詞を全曲、彼女自身がやればよかったような気がする。厚木I.C.という出身地を冠したタイトルを柱に、小泉さん自身のさりげない故郷に対する思いみたいなものが滲み出ているような歌が聴きたかった。音程の不安定さなどは差し置いても、どうも今ひとつ自分のものに出来ていない感じがしてしまう。サラッと歌っている中で、滲み出る味わいのようなものが出ないままに、そのままサラッと出来上がってしまったような気がする。



女優としての最近のお仕事は、相米監督「風花」あたりから、「マッハッタン・ラブ・ストーリー」や「空中庭園」など見事なまでに個性的で心打たれる演技を見せてくれているだけに、ちょっとこのアルバムは、残念といったところだ。




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