大停電の夜に スペシャル・エディション (初回限定生産) |源孝志


大停電の夜に スペシャル・エディション (初回限定生産)大停電の夜に スペシャル・エディション (初回限定生産)
出演:
角川エンタテインメント
発売日 2006-05-12


???クリスマスイヴの夜、東京全域が停電になってしまう。真っ暗な都会で繰り広げられる、一夜の人間ドラマ。主な登場人物は12人。閉店を決めたバーのマスター、その向かいで賑わうキャンドルショップの店員。そして愛人に別れを告げる中年男、エレベーターに閉じこめられた男と女…。無関係のようだった彼らに、思わぬつながりが見えてくる。
???ネオンの消えた東京に浮かび上がるのは、非常用電源やロウソクの灯り。その幻想的な光景が美しい。フランス映画などでも活躍する名カメラマン、永田鉄男のテクニックが冴えわたる。豊川悦司が演じるマスターがキーポイントの役どころで、バーで流れるジャズの隠れた名曲「ワルツ・フォー・デビー」が、ストーリーと絶妙にリンク。偶然が重なって彼のバーに集まる人々の関係性もおもしろく、観終わって、どこかのバーでジャズを聴きながら一杯やりたくなる。ただ背景の闇のように、それぞれのドラマがどれも暗めなのが難点。センチメンタル過ぎるのが残念でならない。(斉藤博昭)

大袈裟な奇跡なんていらない。 2006-08-25
しっとりとした素敵な映画でした。イブの夜、大停電に見舞われる都市。そんな中でたくさんの異なる人生を生きてきた人々の細い糸が絡まり合い、一瞬だけ交差する。そんな一寸した事から生まれる物語たち。



服役を終えたヤクザとその元妻、EV内に閉じ込められる研修中の中国人ベルボーイと女性、不倫をしている男性と過去の思いにとらわれる妻、定年を迎えた男性と秘密を打ち明ける愛妻、病のモデルと少年…そして、昔の恋人を待つマスターと彼を密かに慕う女性。



様々な、どこかに有りそうな過度にドラマチック過ぎない苦しみ・悩みを抱えた人々。停電を切欠に出会い、少しづつ導かれるようにしてマスターと女性がいるバーへと引き寄せられていく。その過程が強引過ぎずに好感が持てました。そして、エピソード一つ、一つは暗めではありますが人生にはこうした事もあるのだろうな、と適度なリアルさが感じられ私は返って映画に入り込みやすかったです。



ラスト、何もかもがハッピーエンドには無論なりません。でも、停電の夜を経て僅かな希望を胸に一瞬であろうとも感じる事が出来た彼ら。街が太陽と、人工の灯りにつつまれた後もこの夜の事は忘れ得ないのではないかな…、そう思うと胸を羽が掠めたような仄かな感動を覚えました。



大袈裟な奇跡なんていらない、小さな糸が僅かな時間重なり合う事こそ奇跡。ナニモノにも変えがたい。

美しくキャンドルで飾られたバーの内装とジャズ。雰囲気も含めすべてを愉しめる作品でした。



個人的には、サンタのエピソードが柔らかくて、仄かに涙が出て、でも不思議にユーモラスで…好きです。


もっと詳しい情報はこちら!